職歴の回数が増えて、「履歴書に沢山今まで勤めてきた企業名をかけて楽しい」なんて思う人はいないと思います。
逆に、「職歴が多くて転職に不利になったりするのではないか?」と思う人が大半だと思います。
最近は、転職が少しずつ受け入れ始めているので、若者の転職が活発になっている傾向がありますが、それでも海外と比較すると、職歴の多さは転職ではハンデになりやすいです。
そのため、ブラック企業なのではないかという職場に就職しても、短期退職という職歴を恐れたり、嫌な職場に就職したからといって簡単に職歴を増やしていいのかという不安に駆られて、なかなか転職できない人も少なくありません。
介護業界に限れば、それ程転職回数に関しては、あまり恐れなくてもいいと思います。
短期退職が繰り返されると、不信に思われるかもしれませんが、1回程度なら大きな支障はありません。
数年普通に勤続した職歴なら、それ程気にはされないのではないかと思います。
介護業界が転職回数をあまり気にしない理由
介護士はサービス業に見られることもありますが、専門職です。
介護士として一定の経験を積むことができれば、職場が変わっても短期間で即戦力として働く事ができます。
そのため、人手不足の介護施設にとっては、転職回数が多いだけで選考から落とすような事は少ないのです。
優良企業の場合でも、とりあえずは面接で人柄や転職回数が多い理由を聞く傾向があります。
応募書類の段階で一方的に落とすような事は少ないので、転職回数の多さがハンデになったとしても、面接による自己アピールで巻き返しやすいのが介護業界になります。
未経験者が入社したばかりで転職するのは控えるべきか?
他業界に転職するのか、それとも他の介護施設に転職するのかで、少しメリットとデメリットが変ってきます。
共通しているメリットとしては、働き続けたくない職場から素早く去ることができ、他の職場に転職できることです。
職歴を気にして、無理に1年、または2~3年働く方法もありますが、早く退職する程に転職活動を素早く始めることができますし、続けたくない職場で無駄な時間を使う必要もないのです。
1年未満の退職は、確かに応募先の企業に警戒されますが、だからといって転職活動が困難というほどではありません。
ましてや、20代の人でしたら、第二新卒としていくらでも転職先を見つけることができます。
年齢に関するリスクに関しては、
で詳しく述べているので参考にしてみてください。
介護業界内で転職する場合は、耐えられない程のブラック企業ではないのでしたら、数年経験を積むのも一つの手です。
同業他社の場合ですと、応募先から「就職してもやっぱりすぐに辞めるのでは?」という警戒が強くなる可能性があります。
経験者なら即戦力となる魅力もありますが、未経験者の場合ですと、そういった利点もありません。
それでも転職先を見つけることは難しいとまでは言いませんが……優良企業の介護施設に転職できる可能性上げるなら、資格を取得したり、ある程度何処の施設でもすぐに働ける程度の介護技術を身に着けて転職した方が良いと思います。
ただし、働いていたら体を壊しかねない程のブラック企業でしたら、さっさと転職しましょう。
体を壊したり、うつ病になってしまっては、仕事そのものができなくなってしまいます。
転職回数は何回まで許容されるのか
転職回数を恐れなくてもいいと言われても、どれくらいを目安にすればいいのかと疑問に感じる人もいらっしゃると思います。
これに関しては、業界次第の部分のもありますし、厳密に言えば企業次第です。
介護業界でも転職回数をしっかりと見ることもあれば、他業界でも転職回数に対して緩い企業もあります。
また、転職回数をあまり恐れなくてもいいとは言っても、職歴が多すぎることにメリットはありませんし、多すぎると採用してくれる企業は減ります。あくまでも、転職回数が多くても、働けないことはないから、ブラック企業に就職してしまったりしたら、逃げるべき……ということです。
分かっていると思いますが、安易な転職は避けるようにしてくださいね。
その上で、概ねの目安としては、20代の場合でしたら2回、多くても3回程だと思った方がいいです。20代前半なら1回程で、2回以上だと不安がられると思います。
逆に言えば、新卒で就職を失敗したといっても、まだまだやり直しは利くということです。
30代以降の場合は、全体の転職回数が1回程度ならほとんどハンデにはなりません。2回でもあまり疑問には持たれないと思います。3回以上になると、少し不安がられるかもしれません。
4回以上になると、基本的に40代、50代でも質問で突っ込まれるようになると思います。
ただし、介護業界に限って言えば、4回程度なら大して疑問に感じないかもしれません。特に女性の場合は、結婚や夫の転勤で引越しをする事も少なくないので、どうしても職歴は多くなりやすいです。
私も人事に関わることがあるので、履歴書の確認などをしますが、それ程職歴に記載されている転職回数は重視していません(20代で4~5回も転職していたら流石に落とすこともありますが)。
大切なのは、即戦力として働けるか、そして人柄に問題ないか……という点に焦点を当てることが多いです。
特に人手不足だと、前述した要に転職回数のみで落としていては、人材が集まらず、施設運営ができなくなる可能性もあります。
転職回数の多さよりも、転職する理由が大切
応募書類の段階で落とされてしまってはどうでしようもありませんが、面接まで進めることができたら、職歴で見られるのは、どのようなことを経験して成長してきたか、一緒に働けるような人柄か、そして転職した理由になります。
20代の短期退職の理由でしたら、ブラック企業だったり、新卒・既卒の就職活動における情報収集不足による仕事に対する理解不足によるミスマッチなどを理由にしても、面接官は納得してくれることが増えています。
一方で、2回以上となると、その2回とも同じ理由という訳には行きません。それでは、同じ失敗を繰り返しているということになります。、
そのため、多少着色してもいいので、前向きな理由を作るようにしましょう。親の介護や病気などを理由にするのでしたら、今後は大丈夫なことをしっかりと伝えられるようにしてください。
介護業界内の同業他社の転職なら、自分の成長のためだったり、キャリアップを理由にすると良いかもしれません。
施設によっては、出世ができなかったり、ブラック過ぎる施設もありますし、応募先の介護施設もその点に関しては理解してくれる事が多いです。
ただし、短すぎる職歴だと、本当に成長意欲があるのかと思われるので、その点は注意するべきかもしれません。
もし、勤務期間に不安があるのでしたら、働きながら転職活動をすることも考えて下さい。
オープニングスタッフだと転職回数が多くても就職しやすいかも
転職回数が多すぎたり、他にもネックになるような原因を抱えているのでしたら、オープニングスタッフの求人に応募することをオススメします。
オープニングスタッフの場合は、採用枠が多いのもありますが、何よりも施設を満床にできるだけの人手を絶対に確保したいという施設側の事情もあります。
そのため、多少不安のある方でも、応募者が少ない場合は、とりあえず採用しておきたいという心理が働きやすいです。
もちろん、応募者が多ければ不採用になる可能性も十分ありますが、既に運営されている介護施設に応募するよりも、採用される可能性は高いのではないかと思います。
どちらにしても、介護業界全体としては、深刻な人手不足になっているので、職場を選ばないのでしたら、転職回数が多いだけで転職先が見つからないことは少ないと思います。
しかし、優良企業の介護施設で働きたいのでしたら、安易な転職は避けて、転職理由をはっきりとさせて、出来る限り自分の成長に関わる転職ができるようにしましょう!
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