介護職のメリットは何か?
という問いの答えでよく聞くのが、
「介護職員としての経験があれば、将来的に仕事に困ることがない」
という発言になります。
そして、このページを見ている人は、『本当なのだろうか?』という疑問を持っている人になると思います。
まず、結論から言えば……絶対に困らないというわけではありませんが、経験と資格があれば何時でも介護士として復帰しやすいです。
ただし、それは介護業界は人手不足という理由が一番大きいです。
そして、人手不足が改善していく……という将来は、現状ではイメージできません。外国人労働者が増えているのではないかと未来もありますが、おそらくはないですね。たぶん、外国人労働者も積極的に介護職を選びはしないと思いますし。
高齢者の命を預かる仕事なのに、言語の壁でスムーズに意思疎通できないのは、外国人労働者にとってもストレスになるでしょうし。
増えたとしても、介護業界の人手不足をカバーしきれる程ではないと思います。
そのため、介護職員として経験を積んでおけば、あくまでも介護業界で働く事を前提にするなら、基本的に仕事に困ることはないでしょう。
人口が減って行く地方だと求人が見つからない可能性も
将来的に人口が減って行く地方の田舎になっていくと、企業が介護施設で利益を出す事ができず、離脱して行く可能性はあります。
実際に、地方の田舎の病院が倒産してしまっって、地域の医療サービスが大幅に低下して頭を悩ませる結果になっているケースもあります。
そうなると、介護職としての経験があっても、介護に関わる仕事が見つからない可能性もでてくると言えます。
登録型の訪問介護に登録して働くという手段もありますが、需要と供給のバランスが崩れて、働きたい介護経験のある主婦の方が訪問介護の利用者よりも上回ってしまったら、当然ですが仕事が回ってきません。
人口が都市部に流れて行く宿命でもありますが、働きたい地域によっては介護職員としての経験があるからといって仕事に困らないわけではないことは理解しておきましょう。
ただし、そのような地域だと全体的にパート先を探すこと自体が難しいので、働けるチャンス事態は広げてくれるので、介護職員としての仕事の経験事態はデメリットにならないと言えます。
正社員として何時でも復職することが簡単な訳ではない
パートや登録型のヘルパーなどでしたら、経験者の方でしたら就職先を探すことは難しくないです。
ただし、正社員となってくると話は別です。
介護職員は当然ですが、8時間労働(休憩時間を含めて9時間)になり、残業の発生も考えると体力の消耗が激しいですし、寝たきりの人を移動させる際などは、腕力も必要になります。
そうなると、使用者側も体力面の衰えを採用時に考えます。
パートでしたら、シフトの回数や勤務時間を融通して、必要な場所でサポートして貰うことを考えることもできますが、正社員となると難しくなります。
そのため50代以降になると、仕事の効率面や安全面から考えて、企業は正社員として採用することを避けることが多いのです。
どうしても人手が足りないような、深刻な人手不足に悩んでいる介護施設なら正社員として採用する可能性もありますが……深刻になる程の原因を抱えている職場に、そもそも入社することを、わたしはオススメできません。
そのため、介護業界で働いて行くなら、遅くても40代前半頃には、定年までしっかりと働き続けることができる職場を見つけておくべきだと言えます。
資格・経験が介護業界での就職先を増やす
仮に将来的に他の介護施設に転職する必要があったり、一度職場から離れて復帰するのでしたら、資格や経験年数に見合った経験を積んでおくようにしましょう。
具体的には、介護福祉士やケアマネージャーの資格、後は現場の介護職の仕事だけではなく生活相談員や介護主任、副主任、施設長といった仕事も経験しておくと良いと思います。
役職のポジションをこなせる人は、特に人手不足になりやすいので、比較的に転職・再就職しやすいです。
資格に関しては、生活相談員に就く際に、自治体によっては条件を満たせる要素になる事もあります。
どちらにせよ、経験年数とできることの範囲が広い程に重宝される傾向があります。
人手不足だからこそ、柔軟にいくつかの仕事が兼任できると喜ばれますし、現場を指揮できる能力もあれば更に重宝されると言えます。
介護業界は人手不足の業界だからこそ、資格を持ち、出来ることが多い程にホワイト寄りの施設で働きやすくもなりますし、好条件で働きやすくなります。
将来的に介護の仕事をずっと続けて行くのでしたら、経験年数に見合った、またそれ以上の経験を積む姿勢でいるとよいと思います。
その辺りの努力を怠ると、40代、50代で転職・再就職する際に、ブラックな介護施設でしか働けなくなるかもしれませんよ。
もちろん、正社員として定年まで働く男性などでしたら、もっと若い頃から、ホワイト企業の寄りの介護施設に就職しておけば安心ですが。
そのため、定年まで働くつもりなら、将来的に仕事に困るかどうかに焦点を合わせるんどえはなく、そうなるリスクが低い、優良企業の介護施設に就職できるようにしましょう。
介護業界の経験を他業界に活かすことはできないのか
接客業などに間接的に活かす。
「全く他の仕事に活かせない仕事なんていない。気づかないだけで、活かせている部分はある」
という優しい言葉も言えるのですが、ぶっちゃけ転職や再就職時などで他業界を選んだ際に、応募先の企業から特別にプラス評価をされることはほとんどありません。
そのため、給与も未経験者の初任給になる覚悟が必要です。
未経験の仕事をする中で、『介護職の仕事が役だったかも』と思えることはあるかもしれませんが、介護職の経験が直接活かされて、給与に反映される……ということは、期待しない方がいいです。
ただし、施設長や介護主任といった人を指揮する立場だったり、複数の仕事を同時にこなる経験があれば、転職時の面接における印象が高くなって、競争率が高い企業からも内定が得られる可能性は上がるかもしれません。
人を管理する力は、業界全体で求められている力になるので重宝されやすいです。
特に最近は、部下のマネジメントという責任を嫌う若者が増えているので、より人を上手く扱える力を持っている人材は、企業に求められやすいと言えるかもしれません。
とはいっても、いくら管理職の経験があっても、他業界に転職するとなると、そもそも末端の仕事内容が分からない状態のはずなので、管理職として人を指揮する能力を発揮する前に覚える仕事が山積みになるはずなので、あくまでも多少評価される程度だと思った方がいいです。
そのため、他業界に転職した後に介護業界に戻ってくる人もいます。
介護業界の良い点は、人手不足なので戻ってきやすいのと、あまりにもブランクが空いていなければ、介護職としての経験年数、資格、実績があれば、比較的に役職の求人にも応募できたり、施設長候補の求人に応募できる点と言えます。
他業界に挑戦した上でも、戻ってきやすいという点では、やはり仕事に困りにくいというのはあながち間違っていないと言えるかもしれませんね。
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