オープニングスタッフの介護職員として働きたいと思っている人の期待としては、
・人間関係がフラットな状態から働き始めることができる
・綺麗な介護施設で働ける
・他の介護職員と一緒に施設の雰囲気を作りあげていける
上記のように、主に人間関係という側面で上手くやっていけるのではないかという点に大きな魅力を感じて挑戦したいと思っている人も少なくないと思います。
実際に、派閥なども作られていない事が多いですし、お局様の危険性なども将来は別として、オープニング直後は危惧する必要性が低いと言えます。
また、全員が介護施設内のルールについて1から知って行くことになるので、お互いに多少の戸惑いを共有しながら、協力を前提に働けるのも、面倒と思える以上に、仲良くなれるチャンスが多いという点で魅力的と言えるかもしれません。
オープニングスタッフのメリット
では、実際の主なメリット、そしてデメリットについて述べて行きたいと思います。
メリットとしては、介護職員の方が期待しているのと同じで、
・フラットな人間関係からのスタートで仲良くなりやすい
・新築の綺麗な介護施設で伸び伸びと働ける
・オープニングスタッフの仲間達と職場を作って行ける
という上記の点に加えて、
・最初は仕事が少ないことが多く、徐々に仕事に慣れていける
・未経験者、無資格の人でも採用されやすく、成長していけやすい
といったメリットもあります。
オープンと同時に満床にすることは難しいですし、そもそも施設側もいなり沢山の人を一気に受け入れることが難しいので、入居の予定日をずらしながら受け入れて行くことが多いはずです。
そのため、働く側としては、他の介護職員と余裕を持って交流しながら働きやすいですし、あまり時間に追われず、分からない事をお互いに確認しながら働きやすいと言えます。
未経験者・無資格者にとっても、オープニングスタッフとして働けば、先輩社員がある程度余裕を持って仕事を教えて貰える可能性が高いです。
ただし……ここまでのメリットは、あくまでも可能性が高いだけであって、絶対ではないことを忘れないでください。
オープニングスタッフのデメリットとリスク
介護施設は、施設の維持にかなりのお金がかかるので、オープンの時期をずらすことは難しいです。
そのため、オープンまでにスタッフが集まりきらず、人手不足の状態でオープンすることになる事もあります。
そうなってくると、オープンの準備から高齢者の受け入れまで、少ない人数で職場を回すこといなります。慣れない環境で、仕事をすることになるので、非常に個人の負担も重くなります。
仕事が楽という前提は、あくまでも人手をしっかりと確保できた場合になります。しかも、人手が不足している場合ですと、未経験者・無資格者の割合が多く、逆に経験者の数が少なくなりやすいので、人数に見合った力を発揮できないことも往々にあり、経験者の負担が激増し、未経験者の方はパニックなりやすいと言えます。
そうなれば、人間関係がいくらフラットでも、職場内がギスギスとした雰囲気になる事もあり、オープニングスタッフとして期待していた点を全く満たせない……なんて場合もあります。
運営会社の信頼性を確認しておく
オープニングスタッフのデメリット、リスクを下げたいのでしたら、運営会社の確認は必須事項です。
オープニングスタッフという記載に誘われて応募する上で、思いとどまった方がいいのが、個人の事業者がオープンしようとしている場合になります。
すでに複数の施設を運営している介護企業が、新しくオープンするのでしたら、他の介護施設からのヘルプ、介護マニュアルの整備、設備、備品の発注といった一連の流れが汲み上げられていることが多く、柔軟に対応して貰える可能性が高いです。
逆に、経営者にとって最初の介護施設の場合ですと、マニュアルはないわ、人手が足りなければどうしようもなく、オープン時に必要な設備、備品がない……といった不測の事態が起きやすく、対応もてんやわんやになるリスクが非常に高いです。
そのため、オープニングスタッフとして働く場合は、信頼と実績のあるような運営会社なのかどうかを確認することは忘れないようしましょう。
研修の注意点
他にも運営している施設がある介護企業の、オープニングスタッフとして働く場合は、研修は他の介護施設で働きながらになることが多いです。
そのため、研修期間の間、通勤面で不便を感じたり、すでに運営している忙しい介護施設の中で、介護の仕事の基礎を学んでいくことになる可能性が高いことは覚悟しましょう。
また、研修が終われば施設を移ることになるので、どうしても人間関係の面では、研修先で上手く行かないこともあるので、その点も覚悟しておくことをオススメします。
オープニングスタッフとして働けば本当に仲良くなれるのか
私自身は、オープニングスタッフとして働いた事はありませんが、オープンの準備のために駆り出された事はあります。
いわゆる、備品のチェックだったり、施設内の写真の撮影といった雑務になります。
その際に、入居者がいない段階で、オープニングスタッフの方が、交流と研修のために座談会のようなことをしている場に立ち会ったこともありますが……おそらくは、施設長の人柄次第なのかなと思っています。
オープニングする施設の中心になるのが施設長になりますし、人の採用なども施設長が中心になることが多いです。
そのため、施設長が一緒に働く介護職員を面接の段階でしっかりと見極めて、その上で職場の雰囲気が良くなるように取り計らうことができたのでしたら、必然的に職場内の雰囲気も良くなります。
したがって、面接の際に、施設長の人柄などをしっかりと確認することが大切になってきます。
実際に私の勤めている介護企業が運営している施設の中で、雰囲気が良い施設は、やはり施設長の人柄が良く、朗らかな傾向があります。
逆に施設長の性格が悪かったり、誰でもいいから人手が集まればいい……といったスタンスですと、職場の雰囲気は悪くなりやすいと思います。
この辺りは、オープニングする施設だからではなく、既に運営している施設にも当てはまる特徴になるので、人間関係の良い職場で働きたいのでしたら、一緒に働く事になる施設長の人柄は良く確認するようにしましょう。
オープニングスタッフの求人を探す方法
介護施設が増えているからといって、自分の住んでいる近くに施設が新しくできるかどうかは運次第です。
介護業界に特化した転職エージェント等を利用して、自分の住まいの近くにオープニングスタッフの求人ないか確認してみるとよいと思います。
オープニングスタッフの求人に固執すると、なかなか求人が見つからず、就職活動が停滞しやすいですが、どうしても固執するなら、複数の求人サイト・紹介会社を利用して、根気強く探すようにしましょう。
そして、見つかったとしても、待遇面や運営会社の確認は慎重にしてくださいね。