介護職の仕事=ブラックというイメージは根強いです。
そのため、介護職の正社員として働いている人の中には、自分達に向けられる視線の中には、同情だったり、侮り、自分達を下に見るような視線が気になったり、劣等感を感じてしまうケースもあると思います。
それこそ、介護職の正社員として働き続けることは、社会的に不幸なカテゴリーに分類されるのかと思ってしまう人もいらっしゃるのではないでしょうか?
私自身は、今ではそれ程気にしていませんが、介護職の正社員として働いていることを、周りの友人達に伝える際に恥ずかしく感じてしまうことはありました。
それは、やはり世間一般では介護業界で働いているということは、社会的ステータスとしては、あまりプラスよりも、マイナスの印象を与えるのではないと思ってしまっていたからです。
そして、おそらくは、マイナスになるかどうかは別としては、あまりプラスにならないのは事実なのではないかと思っています。
もし、介護職として働いている自分を不幸だと思ってしまったり、劣等感が酷いようでしたら、個人的には転職することをオススメします。
周りの視線や評価など気にせず働けなければ、介護職として働き続けることは難しいです。
または、あまり友人達と会わないようにするのも一つの手です。それで、心の平静が保てるのでしたら問題はないと思います。
介護職の仕事に関わらずに、不幸だと思ったり、劣等感を感じるということは、それだけ職場の不満があるとも言えると思いますし、やりがいを感じられないとった原因もあります。
一度本当にこのまま介護の仕事を続けるべきなのかどうかを考えてみてはどうでしょうか?
介護職の仕事は負け組なのか?
正社員で介護職として働く事が負け組だとは、私は思っていません。
そもそも、仕事で勝ち組、負け組をグループ分けしたり、前述したように、介護職に対して侮り、同情、見下すといった視線を向ける人のほとんどが、現状に満足できず、かといって打開することもできないような、ある意味可哀相な人達と言えます。
簡単に言えば、『人と比べることで自分はまだマシ』と何とか思いこんで、自分のプライドを守りたかったり、一時の優越感を浸りたい人達になります。
その人達にとっては、イメージによる比較が大切になります。
おそらくは、正社員の介護職の人が出世して、年収500万円、600万円を稼げていたり、有給休暇をしっかりと使えて旅行などに行っている人がいることを教えたら、つまらなそうな顔をしたりするような人達になります。
介護職の初任給は確かに低い水準になりますが、資格を取り、勤続年数を重ねて出世していけば、同年代のサラリーマンの平均給与と同じくらいは稼げます。
もちろん、ブラック企業で働いていないことが前提になりますが、実際は負け組と思う必要もないですし、劣等感を感じる必要もないと言えます。
ただし、その水準を目指せない人がいるのも……事実です。
たぶん、これが介護業界は負け組といったイメージを強くしている原因だと思います。
その原因は、介護業界が人手不足であることから、リストラされた40代以上の人でも再就職しやすい事だと思います。
行き場のない労働者の受け皿となるのはいいことなのですが、40代以降で未経験者として新しい職場に転職しても、残りの定年までの勤続年数を考慮すると、給与を上げて行くことは非常に難しいですし。
そうなると、せっかく積み上げてきたキャリアがほとんど無駄になり、同年代よりも大幅に年収が低い介護職の中高年……という状況になります。
仕事だけを見て負け組などと言いたくないですし、それでも介護の仕事を楽しんでいる人もいますし、リストラされた企業よりも働きやすいと言う人もいます……がリストラされた、または働いていた企業が倒産したという状況と給与の減少を考えると、決して幸福とは言えないですし、不幸だと見られても仕方がないのかもしれません。
介護業界は、若い頃から経験を重ねて出世している人もいれば、中高年からスタートする人もいます。
そのため、客観的なイメージは、どのような人達に焦点を当てるかでも、イメージが変わると言えるかもしれません。
ただし、前述した要に初任給は低い傾向があるので、40代以降で他業界から転職するとなると、生活はギリギリになる可能性は十分ありますし、家族がいる人は貯金を切り崩したり、配偶者の方にも働いて貰ったりする必要が出てくると言えます。
周りのイメージが気になるのは自分も気にしている不満要素があるからかも
周りのからのイメージなど気にしなくもいいと思いますが、あなた自身が薄々と気になっている点であるからこそ、そこを指摘されてしまって、ショックを受けてしまうこともあります。
その際は、あなたの働いている介護施設がブラック企業である可能性もあります。
介護職員の中には、介護業界はブラック寄りというイメージを持ちながらも、仕事のやりがいを優先したり、今更他業界に転職できないといった諦めから働いている人もいます。
そのような人達が陥りやすいのが、介護業界の中でもブラック企業と言っても過言ではない職場に入社しても、気づく事ができないケースになります。
今の待遇や職場環境に不満、不安があるのでしたら、一度他の介護施設の待遇などを、転職活動を通して調べてみて、今の職場の待遇と比較してみて下さい。
若い人で、介護業界に特別固執している訳ではないのでしたら、他業界の求人も比較してみるとよいと思います。
その上で、あなたの職場が介護業界全体でどれくらいの位置にあるのか確認してみることをオススメします。
なお、ブラックな介護施設の特徴としては、
で詳しく述べているので参考にしてみてください。
介護職としてどのように働いていくかのビジョンを定める
介護業界の正社員で働く上で考えて欲しいのが、どのようなキャリアを積んでいくかです。
ずっと現場で働き続けるという選択もありますが、給与を上げて行くのでしたら、出世も考慮するべきですし、資格取得も目指すべきです。
介護職員初任者研修や介護福祉士になれば資格手当が支払われますし、ケアマネージャーの資格を取得して、居宅ケアマネや施設ケアマネになるという選択肢もあります。
出世して、介護主任、施設長やエリアマネージャーになれば、役職手当なども支払われて、相応の年収を稼ぐこともできます。
こういったビジョンをしっかりと定めることができれば、将来の不安も軽減できますし、周りから『介護職員は給与が低いのでは?』といった目で見られたりしても、自分よりも下の人を探したいんだな~程度の余裕を保てます。
ただし、実は自分の方が収入が上で、相手を下に見ることができたとしても、態度に出す事はやめましょう。
周りと比較されるのも嫌ですが、周りと比較しながら生きて行くのも非常に辛く、疲れます。
待遇の良く、将来性のある職場で働くべきですが、それはあなた自身の将来のためです。
周りとの比較で勝つためという気持ちだと、上に上が、下には下がという比較に一喜一憂する生き方になりますし、それをしないと心が保てないような残念な状態になります。
周りとの比較なしで、自分が今の環境で問題なく働けているか、やりがいを持てているか、プライベートも充実で切る時間があるか……人生を楽しんでいられているかを考えるようにしましょう。
人生を楽しめる場所にないと判断したら、他の場所に行けるなら行くべきです。
年齢的に転職にリスクがあるのでしたら、どうにかして経験と能力を積み重ねて、今よりも少しでもより良い環境に行ける努力をしてください。
自分で行動していかないと環境は帰られないことを忘れないでくださいね。
少し話が脱線しましたが、
介護職の正社員として働き続けるということは不幸なのか?
という問いの答えですが、そんなことはありません。楽しく働けている人も、普通のサラリーマンよりもお金を稼いでいる人も、プライベートも仕事も楽しめている人もいます。
もちろん、ブラックな職場もありますが、それはどの業界にも当てはまります。
もし不幸だと感じたり、働きたくないと感じているのでしたら、介護職の仕事をしているからで結論づけるのではなく、原因をしっかりと考えて、その原因を解消できるように行動していきましょう。
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