介護職の正社員として働いていることにコンプレックスを抱いている人もいらっしゃると思います。
特に男性の方に多いはずです。
共働きの時代になっているとはいえ、大黒柱は男性というのが世間一般的な認識です(個人ごとの価値観は別ですが)。
そして、介護職は年収が低いと思われている職種の一つと言ってもいいでしょう。
施設長やエリアマネージャーなどに出世して、年収500万円以上などになっていれば、そのような世間一般の認識を笑い飛ばすこともできるかもしれませんが、入社して間もないとなると、収入は低いはずです。
そのため、やむを得ず介護職として介護施設に就職した人にとっては、友達や合コンといった場で介護職であることを伝える際に、恥ずかしくなったり、劣等感を感じてしまう人もいらっしゃると思います。
好きでやっている仕事でないのなら辞めてしまう
介護職は恥ずかしい仕事ではない。
堂々と伝えて、それで朝笑うような人間とは付き合わなくていい……その通りなのですが、そう開き直れない人も多いはずです。
実際に、収入面で不安を感じていたり、好きで働いている訳ではない人にとっては、特に割り切れないはすです。
出世して収入を上げて行けばいいと言われたらその通りですが、年収500万円以上するには、介護主任や施設長であり、経験年数も10年以上は必要になることがほとんどです。
これは、他業界に比べて遅い訳ではありません。20代前半か半ば程に就職した人が、30代半ばで年収500万円前後になるのは、サラリーマン全体から見ても平均前後のはずです。
一方で介護職という仕事に恥ずかしさやコンプレックスを抱えてしまっている人が、10年以上働き続け、その上で出世できるように仕事に取り組めるかと言われる……難しいと思います。
もちろん、人によりけりですし、仕事を通して介護に誇りを持てる可能性もあります。
また、30代、40代から介護職の仕事を始めたのでしたら、年齢のリスクを考えて、安易に他業界に転職するべきでもありません。
しかし、20代の人でしたら、嫌々働いている職種を無理に続けるのではなく、もっと自分が本当にやりたいと思える仕事に挑戦した方が後悔は少ないと思います。
新卒や既卒の就職活動に失敗したり、フリーターの状態から抜け出すために、とりあえず止む無く介護職に就いた人もいらっしゃると思います。
辞めてしまって、他の企業に転職できるかという不安もあるかもしれませんが、20代向けの転職市場は活発です。
選り好みし過ぎなければ、転職先はいくらでも探すことはできます。
悩んでいる時間があるのでしたら、まずは働きながらでも転職活動を始めみることをオススメします。
ココに注意
介護業界で働き続けることに不安や羞恥心があるなら、20代の内に転職しましょう。30代、40代からだと収入面の低下やキャリアの損失といったリスクが大きくなります。
とりあえず3年の言葉に騙されない
勤続期間が短い職歴がハンデになるのは事実です。しかし、30代、40代で最後に勤務した企業の勤務期間が短いと、それだけで落とされることもあります。
一方で20代の若者でしたら、勤務期間が短い職歴が一つある程度なら、応募できる求人は沢山ありますし、企業側も前職の勤続期間だけで判断するのではなく、面接で見極めようとする事が多いです。
特に20代専門の転職エージェントなどに依頼している企業は、最初に就職した企業をすぐに辞めたい、実際に辞めた人が応募してくることを前提にしています。
とりあえず3年働くのもいいですが、逆に言えば3年分の若さを捨てることにもなります。仮に同業他社に転職するなら経験を活かすこともできますが、他業界の未経験者に転職するなら、キャリアを1から積み直すことになります。
それなら、3年も歳を重ねるよりも、若さを武器にした方がメリットがあるのではないでしょうか?
20代の若者を採用したい企業のほとんどは、新卒をなかなか採用できない企業になります。そうなると、欲しい人材はとにかく、他社の理念や働き方にあまり染まっていない若い人になります。
後は、社会人のマナーなどを学んでいてくれれば、研修費用や時間を抑えらえるといった欲がある程度になるはずです。
介護業界以外に転職するなら、応募先の企業は介護職としての勤続年数はそれ程求めていない事の方が多いと思いますよ。
それに、全く関係ない業界に転職するのに、すぐにでも辞めたい業界の仕事を無駄続けるよりも、一刻も早くやりたい仕事ができる仕事に転職して、経験を積んだ方が時間的なメリットも大きいのではないでしょうか?
ココがポイント
職歴の勤続年数を伸ばすことのメリットとデメリットをよく考えよう
またすぐに辞めるのでないかとい面接官が抱える不安を払拭する
最初に就職した企業が、自分に向いていなかった、ブラック企業だった……という理由で転職する若者が多い事は、求人を出している企業も分かっています。
未経験者を採用する企業の面接官が見るのは、人柄に問題がないか、自分達が任せたいと思っている業務内容に対して応募者が勘違いしていないか、そしてすぐに辞めたりしないかという点になります。
この不安を解消するためにも、面接の準備に時間を割き、苦手だという自覚があるのでしたら、転職エージェント等を利用して、面接の練習をして貰ったりしてください。
何とかなるだろうと思って、面接の準備を怠れば、それは応募先の企業にも伝わり、熱意のない人と判断されます。
仮に採用されても、とりあえず人手があればいいと思って採用しているブラック企業かもしれませんよ。
20代の人が何となく介護職の仕事を続けることはオススメしない
30代、40代の人でしたら、他業界に転職するには、年齢的なリスクがあります。一方で20代でしたら何度もいうように応募できる企業も豊富ですし、20代から働いている人を出世候補に入れるケースもあるので、チャンスも多いです。
逆に、介護業界は人手不足なので、30代、40代からでも正社員として挑戦することはできます。
もちろん、20代から働いていた方が、経験年数や能力面から30代、40代から介護職として働き始めるよりも高収入を目指せます。
ただし、好きになれない、それこそ他人に自分の仕事を明かすのが恥ずかしいと感じてしまってる中で働いていも、向上心を持って働けるかと言われたら疑問が残ります。
それこそ、貴重な20代の時間を消費して、30代になってやっぱり他の業界で働きと思うことになっても、転職できる選択肢は非常に狭まりますし、キャリアも1から積むことになり、収入も大幅に下がることになります。
結婚していたら、配偶者からも止められるかもしれません。
だからこそ、もし介護職の仕事にやりがいを感じることができず、嫌いになっているのでしたら、挑戦できる年齢の内に他の業界で仕事の経験を積んでみてはどうでしょうか?
もちろん、介護の仕事が好きで、やりがいを感じることができているのでしたら、若い内にキャリアを早めに積んでおくべきです。
しかし、そうではないのでしたら、少しでも若い内に他業界で働くことを考えてみましょう。
その上で、やっぱり介護職として働きたいと思ったのでしたら、戻ってきてもいいですから。